パスカはゆかの家に来て、1日目はじっと動かずにいました。
赤ちゃん犬はたくさん寝ると聞いていたのに、寝ないでただじっとしていました。
「寝てしまったらまたあの四角い箱の中にいるかもしれない」
「寝てしまうのがもったいない」
といちごくらいの大きさの脳みそで考えているかのようでした。
3日後、パスカは王様になりました。
パスカは何回寝て起きてもまだゆかの家にいること、ずーっとここにいることを理解したのです。
ここからパスカはドヤりはじめました。
ゆかが何をするにも褒めてくれてからです。
パスカはこう思いました。
「もしかして、おるはいちばんつおい!つおくておおきないぬ!」
皇帝パスカの支配の元、パスカはその頂点に君臨していました。
しかしながら、いつの時代も絶頂の時は長くは続かないものです。
母の登場です。
パスカは母に「ひゃいひゃい!」と挑みました。
母は無情にもパスカをひっくり返しました!
下克上です。
亀のようにひっくり返されるパスカ!
「腹見せろー」と手のひらでパスカを転がす母!
パスカ王朝の転覆です。
皇帝パスカはもう一度挑みました。
仮にもパスカは1ケージの主人です。すごすごと引き下がる訳にはまいりません。
結果は言うまでもありません。
パスカは私に向かって走ってきました。
後ろからは「ゆかーって逃げていった!あはははは!あははは!」と母の声がします。
こうしてパスカ帝国はたった3日にして幕を閉じたのでした。
今では、母とパスカは、お互いを認め合った良きライバル同士です。
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